No.104 犬たちと過ごした日々
お元気ですか?
宇都宮の桜開花予想は4月5日(満開11日)ということですが、「本当に咲くのか?」と思うぐらいまだまだ肌寒い日が続いていますね…。でも、予報では週末ぐらいから気温も上がり、徐々に春らしくなるということなので「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉を信じて、すぐそこまでやって来ている「春」を楽しみに待ちたいと思います!
昨日、我が家に新しい家族がやって来ました!
やって来たのは生後2か月のトイ・プードル(女の子)。
名前は息子が考えた「ペコ」に決めました。(本当はデッカい秋田犬が欲しかったのですが、妻と息子の猛反対により断念…)
田舎育ちの私にとって、犬は「貰ってくる」という感覚が強く、お金を出して「買ってくる」ということに抵抗がありましたし、犬は「外で飼う」というのが当たり前と思っていましたので「室内で飼う」ということにも抵抗がありました。
今までは雑草魂の象徴でもある「雑種」しか飼ったことがありませんので、お上品でか弱そうな小型犬を飼う自信や知識はなく、随分前から「トイ・プードルの飼い方・しつけ方」という本を読みあさり、それなりの知識を頭に叩き込みました。おかげで私の頭はさらに「頭でっかち」になったような気がします。(重すぎる…)
風貌からして「意外だねっ!」とよく言われますが、私は無類の犬好きなのです!
店にいても手が空いている時は外に出て行って散歩中の犬に声を掛けます。(本当は触りたいのですが、食べ物商売をしているのでグッと我慢しています)
子供の頃から犬に対して全く恐怖心が無かったので、友達の家に遊びに行って触ろうとしたらガブッと顔を噛まれたり、小学校に子犬が迷い込んだ時はこっそり教室に連れ込み、机の脇に吊るしたボストンバッグの中に入れて授業を受けて先生に怒られたりしました。
こんなこともありました…
ある日、小学校に1匹の迷い犬がやってきました。でも、その犬は2つ年上の男の子たちに捕まってしまいました。その男の子たちは近所でも評判の「わんぱく軍団」だったので案の定、人目のつかない校庭の片隅に縛りつけ毎日イジメていました。
私はある夜、バレないように家からご飯を持ち出し、誰もいなくなった真っ暗な校庭に忍び込みました。その犬は「またイジメられる」と思い、体がブルブル震えていましたが、ごはんをあげると物凄い勢いで食べ始めました。「これじゃ喉につかえちゃう!」と思い、慌てて学校のバケツに水を汲んでくるとガブガブと音を立てて飲みました。
食べ終わるとシッポを振って私に近づいてきました。頭を撫でながら「よしっ!」と気合を入れて頑丈に縛ってあるロープを解いてあげました。
不思議そうな顔をしていましたが、私が「逃げろっ!」と言うと暗闇の中に姿を消しました。
次の日、犬がいなくなったので「わんぱく軍団」は大騒ぎでした…。
物心ついた頃から私の傍にはずっと犬がいました。(全て雑種ですが…)
親戚から貰ってきた「コロ」、近所から貰ってきた「マリ」、その子供の「ジェリー」、そして一番思い出深い「チャマ」。
チャマは高校1年の時に行きつけの床屋さんから貰ってきました。
自転車のかごに入れて家まで連れて帰りました。
アメリカに出発する前の晩は「2年間会えない」という思いから、親にバレないように部屋に連れ込んで一緒に寝ました。
アメリカにいる時もたまに書いた親宛てとは別に「チャマへ」と題し手紙を書きました。
そんなチャマも老衰で死んでしまいました。息子が生まれて間もなくでした。
きっと最期は「もう僕はいっぱい可愛がってもらったから大丈夫だよ。これからは自分の子供を可愛がってね」と言ってくれたと思います。
チャマは実家近くの山に眠っています。今でも時々顔を出して「チャマ来たよっ!」と声をかけ、コンビニで買ったドッグフードと水、そして一番大好きだった私の唾を口いっぱいに溜めてから垂らします。
昨日もペコを迎えに行く前に山に立ち寄って「チャマのこと忘れたわけじゃないからね!」と語りかけました。
自分の経験から、動物を飼うことは「共生教育」には一番適していると思います。特に身近に接することが出来る「犬」は最も適していると思っていますので、息子には一匹の犬を通してたくさんの事、特に「思いやりの心」を学んでほしいと思っています。
ではまた!!
写真左…新しい家族「ペコ」
写真中央…私を「頭でっかち」にさせた本
写真右…チャマの小屋に貼ってあったネームプレート(手作り)の裏側
*最近、仕事の帰り道でラジオから流れてくる「OMOIYARIの歌」