No.124 栄冠は君に輝く!
お元気ですか?
最近、店のすぐ横の鹿沼インター通りでは、救急車がサイレンを鳴らしながら猛スピードで通り過ぎることが多くなりました。7月23日~29日の7日間だけで熱中症による救急搬送は全国で8686人ということです。
まだまだ暑い日が続きますので「自分の身は自分で守る」を心掛けて、この暑い夏を乗り切りましょう!
夏と言えば…「甲子園」
今年も高校球児たちが数々の「感動」を私たちに見せてくれることでしょう。
ついに全国47都道府県の代表校が出揃いました!
我が「栃木県」からは作新学院が2年連続8度目の甲子園出場(夏)を果たしました。
先輩の息子さん(3年生)は副キャプテンとして甲子園の土を踏みます。
春の選抜では残念な結果に終わってしまったので、大会が終わってからお店に来てくれた時に「夏の大会で甲子園出場が決まったら唐揚げ差し入れするからっ!」と約束を交わしました。
先日、その約束を無事果たすことが出来ました。
優勝が決まった日曜日(29日)の夕方、先輩に電話をすると…すでにタップリと勝利の美酒に酔いしれており、まともに話が出来る状態ではなかったので「差し入れの件で電話したんですが…また明日にでも連絡しま~すっ!」と電話を切りました。
翌日、電話をしてみると「選手たちは8月2日(木)に甲子園に行っちゃうんだよ」とのこと…。
電話を入れたのが7月30日(月)、水曜日(1日)が定休日ですから…「明日(31日)しかないじゃないですかっ!!」と慌てふためきました。
先輩も慌てた様子で「そうかっ!じゃあ小針監督に話してみるよ!また連絡するから!!」と電話を切りました。
夕方、電話が入り「監督に話したら鳥亀のこと知ってたぞ!…っていうか鳥亀の唐揚げが大好きでよく食べてるらしいぞ!」とのこと。「そうですか!!」とテンションが更に上がりました!
翌日、約束の時間(AM11:45)に合わせて準備開始!
監督、部員、もろもろ含めて100名分の唐揚げをひたすら揚げ続けました。
営業中ということもあり、ご来店下さる方々に粗相がないよう細心の注意を払いましたので店頭販売もスムーズにこなすことが出来ました。
そして、約束の時間ピッタリに300個(約12キロ)の唐揚げを準備することが出来ました。
まもなく先輩が店に到着!
1番最初に揚げた唐揚げでもまだ30分経ってない状態だったので最高のタイミングでお渡しすることが出来ました。
真っ黒に日焼けした先輩の車に次から次へと積み込みました。
から揚げと一緒に前日の夜、自宅で内容を考え、店に行ってから手書きで清書した「手紙」を手渡しました。
「俺からのメッセージですっ!」と手渡しました。
先輩は「分かった!必ず渡すから!今日は本当に有難う!」と言うと車に飛び乗り、車の窓を開けて何度も「有難うっ!」と叫びながら店を後にしました。
しばらくすると…携帯にメールが入りました。
「今日は本当に有難うございました。監督も大変喜んでいました。宜しくお伝え下さいとの事です。預かった手紙ですが、『子供達の前で読んで聞かせる』って言ってたよ。
俺も読ませてもらったけど感動した!」
手書きする前はパソコンで文面を作ったのでデータが残っています…。
甲子園出場おめでとうございます!
私は小さな唐揚げ屋を営んでいる40歳の親父です!
皆さんが毎日、大好きな野球のために汗まみれ、泥まみれになって1球のボールを追いかけているように、私も毎日、大好きな仕事のために汗まみれ、油まみれになって1個の唐揚げに全てを賭けて頑張っています!
高校球児にとって甲子園は「夢舞台」。
その「夢舞台」に立てるのは栃木県では1校しかありません。
君たちと同じように汗まみれ、泥まみれになって頑張っても敗れ去り、悔し涙を流した県内全ての高校球児たちにとって君たちは「憧れ」です。
君たちには「一握りの人間」しか経験できないことが待っています。
大舞台で緊張するかもしれませんが、「俺は幸せ者だ!こんな舞台で大好きな野球が出来るんだ!」と思えば本来の力を十分に発揮できると思います。
もちろん、試合の勝ち負けは大切かもしれません。
でも、私が一番言いたいのは「後悔するプレー」だけはしないでほしい!
全力でやったことは、たとえそれがミスになったとしても「後悔」はしないと思います。
私は常に「目の前」のお客さん、「目の前」の唐揚げに全力を注いでいます。
その1つ1つが明日へ繋がっていくと信じています。
皆さんも甲子園へ行ったら「1回表」のうちから「9回裏(結果)」の事は考えず、目の前にある「一投」、「一振」、「一走」に全力を尽くして下さい。
試合の采配(流れ)は監督やコーチに任せ、君たちは縦横無尽に甲子園で暴れまくってほしい!
そうすれば必ず「結果」はついてきます!
私の信条は「一揚入魂」 君たちは「一球入魂」
これでいきましょう!
頑張れっ!作新!! 頑張れっ!!羨まし過ぎるほどの幸せ者たちよ!!!
夕方、お店に小針監督から直々にお礼の電話が入りました。(突然のことにビックリッ!!)
若干29歳にして名監督の道を歩み始めたその声には「輝き」がありました。
「『輝いている人間』というのは声にも『輝き』があるんだなぁ」とちょっと圧倒された感じでした。
今日(2日)、監督をはじめ、選手たちは予定通り甲子園へ出発したことをラジオで耳にしました。
各都道府県を勝ち抜いてきた強豪たちと戦い、勝ち進み、「栄冠」を手にするということは本当に険しく、過酷な道のりだと思います。
でも、我が栃木県代表「作新学院」が激戦を勝ち抜き、深紅の大優勝旗を高々と掲げ、あの歌 (栄冠は君に輝く)が一番似合う高校になる雄姿を想像せずにはいられないのです!
ではまた!!