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  • 執筆者の写真店長

No.142 声にも笑顔

お元気ですか?

2日に発生した「笹子トンネル天井崩落事故」。

一瞬にして9名の尊い命が奪われてしまいました…。

崩落した天井の長さは約130m、高速道路なので仮に時速100kmで走っていたとしたならば、130mを走り抜ける時間は5秒にも満たない時間です。

ほんの数秒の違いで、崩落寸前に通り過ぎて難を逃れた人たち、崩落した天井に気付き、直前でブレーキを踏んで難を逃れた人たち、そして、天井の下敷きとなり、亡くなられた方々…

「この差はなんだろう…」

TV画面を見つめながらしばらく考えていましたが、結局は当たり障りのない「運が悪かった」というところに行きついてしまった自分のボンクラさに情けなくなりました。

先日、日頃からお世話になっている方々を自宅に招いてちょっとしたパーティーをやりました。

妻の手料理にプラスしてオードブルを頼もうと、皆さんもよくご存じの全国展開しているお弁当屋さんへ予約の電話を入れました。

以前、「当日のご予約はお受けできません」と断られた経緯もあったので、「前日ならOKだろう!」と電話をしてみると…

「オードブルは材料を発注する都合で3日前までのご注文となります」と若い女性スタッフにあっさり断られてしまったのです。

「まずは『大変申し訳ございません』の一言入れろよっ!」、「何で今どき3日前なんだよっ!」と心の中で叫びながら女性スタッフの対応にイライラしましたが、グッと堪えて「なんとかなりませんかねぇ~」と下手に出ると、その女性スタッフから出た言葉が「ですから…」の一言!

その一言で、左のこめかみから「ブチっ!!」という音が聞こえ、瞬時に電話を切りました。

少し時間を置き、冷静になってからもう1つの全国展開しているお弁当屋さんへ電話を入れてみました。

すると…

「大変申し訳ございません。オードブルはご予約日の3日前までにお願いしているのですが…」とのこと。

理由はやはり材料調達の都合上とのことでした。

「そうですか…」と諦めかけた時に女性スタッフが「黄金の一言」を言い放ったのです!

「通常のオードブルメニューとは異なりますが、『おまかせ』ということでご了承いただければご予算に合わせてご用意させていただきますがいかがでしょうか?」

「これだよっ!これっつ!俺が欲しかった『ひとこと』は!!」

と心の中で叫び、嬉しくなって考えていた予算より多めに注文してしまいました。

この先、何かの時にオードブルを頼むとしても「ですから…」の弁当屋は利用しません。

というか弁当を買いに行くこともないでしょう…。

もし、「ですから」と言い放った女性スタッフが買う側の立場だったならば、私と同じ選択をすると思います。

「客商売」とはそういう性質を持っているのです。

店頭での接客以上に電話対応(電話接客)というものは、お互いの顔が見えないということもあり、とても大切です。

「目は口ほどにものを言う」という言葉がありますが、顔が見えない電話での「声」もまた話している人の表情や心を映し出すものです。

そして、ちょっとした言葉の使い方が相手の感情に変化をもたらします。

我が鳥亀鶴田店でも営業時間や定休日の問い合わせ、ご予約など毎日たくさんのお電話をいただいておりますが…

「営業時間は何時までですか?」の問いには

「7時30分(夜)までです」ではなく

「7時30分(夜)まで営業させていただいております

「定休日はいつですか?」の問いには

「水曜日です」ではなく

「水曜日にお休みさせていただいております

ご予約の時間を確認する場合は…

「お時間は何時が宜しいでしょうか?」ではなく、

只今のお時間○時○分になりますが、お時間は何時が宜しいでしょうか?」

そしてご予約の場合は、必ず最後に「お気をつけてお越しください!」の一言を添えます。

こういうことは「特別」なことではなく、「当たり前」のことなのです。

ラーメン屋さんが旨いラーメンを茹でる、お寿司屋さんが旨い寿司を握る、おそば屋さんが旨いそばを打つ。

昔は「旨い」だけで良かったかもしれませんが、今は「プラスα」が求められています。

逆に言えば、その「プラスα」が加わることでその店が持っている味を100%伝えられると思うのです。

な~んて、こんな偉そうなことを言っていても、「電話対応も含めて全員で最高の接客が出来たっ!」と満足出来た日は今まで1000日以上やってきても片手で数えられるぐらいしかありません…(涙)。

でも、いつの日か、日頃からスタッフ達に言い続けている「声にも笑顔があるんだっ!」ということを本当の意味で理解してもらえるよう、これからも諦めず、妥協せず、自ら先頭に立ち、実践し続けていきたいと思っているのですっ!

ではまた!!

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